左ひざの痛みと軟骨の磨り減り

運動で左膝を痛めました。しばらくは良かったのですが、急に左の膝が痛み、歩くのに不自由になりました。痛くて歩けないことはないのですが、立ち続けると、歩くのがつらくなります。レントゲンで軟骨が磨り減っていると診断され将来が不安です。良くなるのでしょうか?

膝関節の軟骨変形の由、関節は構造的には靱帯で覆われ運動筋の伸縮で動く仕組みですから関節痛は筋肉の柔軟性が失われて関節の擦り合わせが悪くなり痛みを生じるのですからいわば掣痛に属するので筋肉の柔軟性を回復することが第一、次ぎに痛みは漢方では血流が体表に届かず発散が滞るために熱が深部、骨節の間に滞ることが原因と考えられています。血流が伸びない原因は体表からの蒸泄(体表からは水蒸気の形で水分と熱を発散させて体液と熱の代謝をしています)が低下し水気が停滞して血流を妨げ或いは更に体表の発散力の損傷が加われば熱の鬱滯は一層増加し痛みは激しくなる。

とくに古傷の再発のようですから初発当時筋肉が伸びた時軽度の内出血があり筋肉内の血管が損傷を受け筋肉が攣り易くなっていてその分関節に負担が来ているのかも知れません。

手当てとしては下半身の血行を良くして水気が滞らないようにすることが大切でしょう。お酒がお好きなようですが、ビール、ウイスキーの水割りなど水分の多いものは成るべくお控えになるようにして下さい。左足は漢方では陰の位としますので水分の代謝が良くない為の症状と見ます。クシャミ、鼻水は体表からの発散が低下し上気道に熱が集まる為の症状ですし蕁麻疹はアトピーに属しますがやはり体表の湿熱の鬱滯が原因です。血圧は正常値ですが強いていえば収縮期血圧値、拡張期血圧値、その差の脉圧のバランスから少し血液が流れにくくなっているのではないかと思われます。或いは古傷の影響かもしれません。



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