鼻炎の悩み 漢方の考え方
鼻炎の悩み漢方の考え方。くしゃみ鼻水鼻づまり、花粉症、アレルギー性鼻炎、蓄膿症、後鼻漏など原因や症状は様々ですが、漢方では鼻炎を皮膚の発散低下、胃腸の冷えに炎症が加わった状態と考えて手当てします。
なぜ皮膚の発散が悪くなるのか、胃腸の冷えが症状の改善の妨げになっているのか、他に体質のどこが妨げとなって症状が現れるのかなどくしゃみ鼻水鼻づまりをどうやって鎮めるかを考えることが、漢方の鼻炎の悩み解決に対する基本の考え方です。
鼻炎体質の原因を大きく4タイプに分け分けて考えます
河合薬局の鼻炎漢方相談では、上気道から噴出する熱の強さに応じ、4タイプに分けて考えます。
1. 黄緑色の鼻汁や臭いのする鼻汁のお悩み症状は、鼻中の熱のこもりが強く上気道(鼻中)から熱水蒸気を吹き出している状態と考えて漢方薬を選びます。
2. 鼻づまりが主で鼻汁は出ない症状は、1の色のつく鼻汁症状とは違って熱気で鼻中が腫れて塞がっている状態と考えて漢方薬を選びます。
3. くしゃみ・鼻水・ムズムズ痒み症状は、おなかの冷え(おなかの水の停滞)が原因で皮膚から発散する力が弱いため、上気道(鼻)から集中して水蒸気を吹き出している状態と考えて漢方薬を選びます。
4. 薄い鼻水・ポタポタ症状は、3の症状よりいっそう冷えておなかの水の停滞が多く、発散する力が乏しいと考えて漢方薬を選びます。
鼻炎を起こしやすい体とは
私たちの体は皮膚や呼吸器から熱を発散させています。他方では大便、小便、生理によって食べかすや水だけでなく熱も取り出してバランスをとっています。
鼻炎を起こしやすい体とは、皮膚の発散が悪かったり、大小便や生理で熱をうまく取り出せないと、呼吸器や皮膚に負担が及び、鼻炎が悪化しやすくなると考えています。
鼻炎の悩み解決の漢方治療で大切なことは、皮膚の発散の良し悪しだけでなく、大小便や生理は順調かどうか、胃腸の働きがどうかをチェックして、水や熱が滞らずうまく取り出すことができる体作りをしてゆくことが大切です。
局所的な鼻炎の症状だけに捉われて、大元の体質の原因を見落とすと症状がなかなか改善されないケースが多いので注意が必要です。